Separator Tech Japan Co., Ltd. — 2026

セパレータ素材で電池性能を変える

セパレータ素材をポリオレフィンからポリイミドへ刷新。耐熱温度400℃以上・寿命約2倍・高エネルギー密度を同時に達成する微多孔膜セパレータ「IOP」の商用化を目指します。

400℃以上ポリイミドの耐熱温度
約2倍電池寿命(実用条件での想定値)
3,000回60℃環境でのサイクル寿命予測

※ 耐熱温度はPE比。寿命は実用条件での想定値。サイクル寿命はIOPと耐高温電解液を組み合わせた予測値です。試験データは「評価データ」をご覧ください。

Mission

約35年続くポリオレフィン系セパレータを、
ポリイミドで刷新する

耐熱温度400℃以上 60℃環境で3,000サイクルの寿命を予測

IOP(ポリイミド製微多孔膜セパレータ)で、リチウムイオン電池の課題解消を目指します。

リチウムイオン電池市場は2030年に約27兆円

安全性・長寿命・高容量を兼ね備えた電池への需要が急増する中、リチウムイオン電池の中核部品であるセパレータは35年間ポリオレフィン系素材のままです。当社はこの技術的空白を埋めます。

※ 耐熱温度はPE比。寿命は実用条件での想定値。/リチウムイオン電池市場規模:Grand View Research(2022)、USD 182.5B、1USD=150円換算。

Problem

セパレータに残された
4つの課題

35

セパレータの主要基材には35年以上、ポリエチレン(PE)・ポリプロピレン(PP)が使われてきました。耐熱性・イオン透過性の向上が、電池の安全性・寿命・出力をさらに高める鍵となります。

01

熱暴走リスク

130〜150℃
溶融温度

現行のPE・PPセパレータは約130〜150℃で溶融。異常加熱時には正極・負極の接触による短絡・発火リスクが高まります。高温環境下では劣化が加速し、電池寿命も大幅に短縮します。

02

充電速度・出力の改善に壁

技術的限界
イオン透過性

ポリオレフィン系の製法では空孔率を高めにくく、イオンの通り道を大きく増やすことが困難です。イオン透過性が、充電速度・出力の向上を制約する要因の一つとなっています。

03

短寿命・高交換コスト

1〜2年
電池交換(電動工具)

高温・高負荷の使用条件では電池劣化が進みやすく、用途によっては交換頻度が高まります。交換に伴う費用が運用コストを押し上げるため、電池の長寿命化が求められています。

04

温度環境の変化における性能低下

限定的
高機能電解液の選択肢

高温・低温環境ではセル性能が低下しやすく、安定動作には使用環境に応じた材料設計が必要です。セパレータと電解液の組み合わせが、対応できる温度域や性能を左右します。

なぜセパレータの素材は変わらなかったのか?

01

価格下落による投資余力の喪失

セパレータ価格は当初の約200円/㎡から約40円/㎡まで下落。価格競争が進むなか、既存メーカーはコスト削減を優先し、新素材の開発・量産に向けた大型投資を判断しにくい状況となりました。

02

コスト重視の調達構造

電池メーカーの開発投資は正極・負極・電解液に重点が置かれ、セパレータは「コスト優先」で調達されてきました。そのため、素材刷新による性能向上は開発課題として優先されにくい状況にありました。

03

技術的ハードルの高さ

耐熱性に優れるポリイミドを電池用セパレータに用いるには、高空孔率の微多孔膜を安定して製造する技術が必要です。性能を維持しながら量産性を確保することが、実用化に向けた課題となっていました。

STEP 01セパレータが変わる
STEP 02電解液の選択肢が変わる
STEP 03正極・負極の設計自由度が変わる
STEP 04電池が変わる
35年間の停滞を打破した者が、次世代電池市場を牽引する
Solution — IOP

IOPセパレータで
4つの課題の改善を目指す

IOP(ポリイミド製微多孔膜セパレータ)は、高耐熱・高空孔率という素材特性によって、リチウムイオン電池の4つの課題の改善を目指します。

01

熱暴走リスクを低減

400℃以上

ポリイミドの耐熱性で解決既存PE/PPセパレータは約130〜150℃で溶融する一方、ポリイミドは400℃以上でも形状を維持。特定条件の釘刺し試験で発火せず、溶融による短絡リスクを低減します。

02

イオン透過性を向上

1.5倍

高透過構造で解決膜厚は従来のセパレータと同等ながら抵抗が低く、より多くの電極材を電池に投入可能。空孔率55〜70%でイオンの通りやすさが1.5倍に向上し、同じ電池サイズで容量と出力の両方を引き上げます。

03

長寿命化

3,000回予測

劣化しにくい素材で解決60℃という高温下で3,000サイクルの寿命を予測。高い空孔率と均一な空孔形成により高温でも劣化が遅く、電池交換頻度の削減と運用コストの低減に直結します。(※IOPと耐高温電解液との組み合わせ)

04

広温度域対応

−15℃〜85℃

電解液の選択肢拡大で解決ポリイミドは耐高温電解液・イオン液体にも高い濡れ性を示します。−15℃〜85℃の広温度域で安定動作し、100℃環境での動作も確認。高温地域から寒冷地まで、各使用環境に適した電解液を選択できます。

※ 性能比較値はいずれもPE比・自社試験データ。

IOPと既存セパレータの性能比較

IOPの実測値・予測値を、既存材料の一般値と比較しました。

比較軸IOP(当社)PEPPセラミックコートPP
耐熱温度400℃以上約130℃約135℃150〜180℃
空孔率55〜70%40〜50%40〜50%40〜50%
膜厚7〜20μm(用途に応じて調整可)8μm〜8μm〜12μm〜
イオン透過性1.5倍標準標準やや低下
サイクル寿命3,000回(60℃・寿命予測)※1,500〜2,000回(常温)1,500〜2,000回(常温)若干改善
電解液選択肢高粘度難燃性電解液も使用可限定的限定的限定的
安全性(釘刺し)発火なし※発火リスク発火リスク中程度

※ IOPの値は自社試験データ。PE・PP・セラミックコートPPは公開情報に基づく一般値。
※ サイクル寿命は比較条件が異なります(PE・PPは常温、IOPは60℃高温環境での予測値)。
※ 釘刺し試験の結果は試験条件によります。

Solution — Comparison

全固体電池の前に、
IOPが電池市場を変える

全固体電池を待たずに、求められる性能を満たすリチウムイオン電池を実用化できます。

比較軸全固体電池IOPリチウムイオン電池
量産体制△ 本格量産体制とサプライチェーンは構築途上の段階○ 既存のポリイミドフィルム製造ラインで生産可能(要400℃熱処理ライン)
サイクル寿命✗ 寿命は向上したが、大型セルの界面劣化が課題○ IOP+耐高温電解液で60℃・3,000サイクルの長寿命化を予測
コスト✗ 材料費と新工程の量産コスト低減が課題○ 既存製造ラインを活用でき、全固体より低コストで量産可能
実用化時期△ 本格普及は2030年以降との見方が一般的○ 2029年初期生産開始へ。全固体の前に市場実績を確保
安全性・温度○ 優れた耐高温性。高度な安全対策と温度管理は必須○ 400℃以上の耐熱性。−15℃と100℃で放電を確認※
開発速度✗ セル・製造工程を新規に構築する必要○ 既存セル設計・製造工程を活用し、開発期間の短縮を目指す
全固体電池の実用化は2030年以降。IOPは時間とコストの優位性で先に市場を確保する

※ 全固体電池の記述は各社発表および公開されている技術動向に基づきます(2026年8月時点)。
※ −15℃は通常電解液、100℃は耐高温電解液との組み合わせによるセル試験です。

Validated Data

評価データ ―
実測結果と寿命予測

実測結果と、それに基づく寿命予測を条件別に検証しています。評価は現在も継続中です。

高温性能(60℃環境)

3,000サイクル寿命予測

IOP+耐高温電解液の組み合わせにより、60℃環境での長寿命を予測。既存LIBは約350サイクルで容量が50%を下回ります。

3,000 サイクルでも容量50%維持を予測
100℃環境

高温環境下でも放電性能を確認

IOP+耐高温電解液では、100℃環境下でも電池としての機能を確認。現行セパレータ(PP)では放電できません。

100℃ 環境でも放電性能を確認
低温性能(−15℃環境)

低温環境下でも放電容量を維持

セパレータ変更のみ(電解液は通常仕様)。−15℃環境下でも、既存セパレータと比較して大幅に高い放電容量を実証しました。評価は継続中です。

−15℃ でも放電容量を維持
リチウム金属負極電池

200サイクル以上に対応

現行(PP)セパレータが15サイクル程度で急速に劣化する条件で、200サイクルで容量維持率95%を確認(0.1C)。高エネルギー密度用途への展開の可能性を評価しています。

95% 容量維持率・200サイクル

※ 実験グラフ出典:東京都立大学(2025年電池討論会発表資料)。記載値は特定の試験条件下での結果または予測であり、すべての使用環境での性能を保証するものではありません。

Intellectual Property

知財ポートフォリオ ―
現在の基盤と今後の拡張計画

非公開ノウハウと特許出願を起点に、知財ポートフォリオを段階的に拡張します。

NOW

非公開の製造ノウハウ

  • 配合・熱処理・膜形成等の製造条件は、特許では開示されない暗黙知
  • これまでの製造条件の蓄積が、後発による模倣を難しくする
  • 枚葉試作を自社で行い、製造条件を蓄積する予定
NOW

化学重合による強度向上

  • 今後の膜生産の基本となる特許
  • 電池メーカーが求める機械的強度に関する知財
  • 実施権の取得について協議中
NEXT

応用・量産特許

  • 量産プロセス特許/設備ノウハウ(特許化/秘匿を判断)
  • 電解液との組み合わせ(セル特許)

※ 基盤製法特許は東京都立大学が出願し、当社が実施権の付与を受ける方向で協議中です。特許内容の詳細については現時点では非公開です。

非公開の製法ノウハウを蓄積し、特許と組み合わせて参入障壁を構築
Market

データセンター・再エネ・モビリティが牽引する、
次世代電池需要の急拡大

01

データセンター

約2.3倍
電力消費 415TWh(2024年)→ 945TWh(2030年)

電力消費はCAGR約15%で拡大し、日本一国の電力需要を上回る規模に達する見込みです。AI需要の増加に伴い、バックアップ電源には安全性と長寿命の電池が求められます。

02

系統用蓄電池(ESS)

440億ドル
2030年の世界市場規模(CAGR 27%)

再エネ比率40〜50%(2040年度・政府目標)に向け、需給ギャップを埋める系統用蓄電池の需要が大きく拡大。頻繁な充放電に耐える長寿命・高出力・高い安全性が求められます。

03

EV(電気自動車)

約6,160億ドル
2035年のEV電池市場規模

主要国でEVシフトが進み、自動車の電動化が加速。市場拡大とともに、急速充電に耐える安全性と、高温下でも劣化しにくい寿命の両立が求められます。

04

ドローン・eVTOL

406億ドル
2030年の世界UAV市場(CAGR 9.2%)/UAM市場は292億ドル

物流・防衛・点検用途でドローン市場が拡大。航続距離と安全性を左右する、高エネルギー密度・高出力の電池が求められます。

成長市場が求める安全性・長寿命・高出力・安定動作 → 顕在化する従来電池の限界

※ UAV:ドローン等の無人航空機/UAM:eVTOL等による都市型航空交通
出典:IEA, Energy and AI(2025)/資源エネルギー庁 第7次エネルギー基本計画(2025)/Grand View Research(2026)/MarketsandMarkets(2025–2026)/SNE Research

市場機会

世界のLIB用セパレータ市場
2030年予測/CAGR 19.1%
243億ドル
約3.9兆円
セグメント参入期用途別の要求性能市場選定の理由
ドローン(大型・産業用等)先行高出力時の耐熱性/電流放電安定性/軽量化電池性能が製品価値に直結する市場
電動工具先行瞬間大電流/急速充電耐久/長寿命化バッテリー交換需要が継続的に発生
農業機械先行屋外高温環境の耐久性/長時間連続稼働/振動耐性電動化の初期段階、国の補助制度あり
ESS(産業・グリッド)次期熱収縮による短絡リスク低減/高温耐久性/長寿命再エネ拡大で最も成長が速い市場
データセンター次期満充電待機での劣化抑制/大電流放電対応/安全性無停止が前提、信頼性を最優先する市場
EV(高負荷用途)将来急速充電安全性/高温保管劣化の抑制/内部短絡防止セパレータ需要を牽引する最大用途
先行3分野(ドローン・電動工具・農業機械)で実績を築き、EV・ESS等への展開基盤を築く

※ 要求性能は用途仮説であり、IOPによる改善効果は未検証です。
※ セパレータ市場:Stratview Research(2024–2030)/円換算:1USD=159.01円(2026年8月26日時点)/電動農機の補助制度:環境省・農林水産省

First Target — Drone

ドローンを起点とする
市場参入戦略

繰り返し使う電池の性能差を、稼働率と交換費で評価し、初期採用につなげます。

ISSUES

ドローンの運用上の課題点

① 温度条件が飛行・連続充電を制約

  • 45℃超/10℃未満では離陸不可
  • 35℃超では連続2回充電不可の場合あり
  • Dockが電池温度に応じて冷却・加熱

② 高出力飛行と急速充電を繰り返す

  • 約12.1kgの電池を約9〜12分で充電
  • 15%→95%を約27分で充電
  • ホバリング7分で30,000mAhを消費

③ 劣化・交換が運用コストを押し上げる

  • 予備電池の複数本保有を推奨
  • 電池劣化・交換費・充電待ちを運用リスクとして開示

※ ドローン各社の主要機種の公式仕様書・SEC開示資料の記載に基づきます。

HYPOTHESIS

IOPの特性と改善仮説※

① 高耐熱性と温度環境への対応

特性:400℃でも形状を維持/−15℃〜100℃で放電を確認

  • 真夏・冬場の離陸・充電待ちを短縮し、1日の飛行回数が増加
  • 気温による中断が減り、季節・地域を問わず稼働

② 急速充電・高負荷飛行への対応

特性:空孔率55〜70%・イオン透過性1.5倍

  • 急速充電の所要時間を短縮
  • 高負荷時の発熱・出力低下を抑え、飛行を安定

③ 電池交換費と運用コストの低減

特性:60℃環境で3,000サイクルの寿命を予測

  • 交換時期が延び、予備電池・購入費・廃棄コストを削減
  • 電池点検・入替えに伴う人的管理負担を軽減

※ IOPの実証実験による自社の検証結果であり、ドローンでの実績ではありません。

EVALUATION

採用判断につなげる評価指標

電池メーカー・ドローンメーカーと共同で評価し、セル性能を稼働率・運用コストに換算します。

  • 離陸・充電待ちの時間、1日の飛行回数
  • 充電時間、飛行間隔、高負荷時の性能維持
  • 電池の交換周期、作業1回あたりの電池費用など

→ 性能差と経済効果を確認し、採用・量産を判断

少量評価から初期採用へ、実績を次の市場へ展開(計画)

STEP 01セル評価サンプル形態・採用基準を合意
STEP 02ドローンで初期採用実機検証・小規模供給を目指す
STEP 03電動工具・農機へ用途別に評価し、採用を拡大
STEP 04EV・ESS等へ個別評価・量産連携へ展開
Business Model

二段階で拡大する
ビジネスモデル

先行3分野は自社で初期供給し、量産市場は技術移転・ライセンスで展開します。

大学

東京都立大学

  • 基盤製法特許を出願・管理
当社

セパレーターテックジャパン

  • 用途別の仕様設計
  • サンプル評価
  • 量産ライセンス・品質管理
  • 自社製造セパレータの販売(先行3分野:ドローン・電動工具・農機向け)
量産パートナー

フィルムメーカー等

  • 当社から技術移転を受けて量産
  • 量産設備投資はパートナー負担を想定
  • 主にEV・ESS・データセンター向け
顧客

電池・セルメーカー等

IOPをセルに組み込み、各用途へ供給

  • ドローン・工具・農機(当社供給)
  • EV・ESS・データセンター等(量産パートナー供給)
先行3分野:自社製造・販売・評価
  • 評価受託・共同研究から製品販売へ
  • 用途別の性能・経済価値を顧客評価で検証し、価格・契約条件を設計
  • 電池メーカー等から:共同研究費・製品販売収入
量産市場:技術提供・ライセンス
  • ロイヤリティは量産数量・契約条件に連動
  • パートナー設備を活用し、資本負担を抑えて収益を拡大
  • 量産パートナーから:ライセンス収入
初期市場で顧客評価と販売実績を築き、量産市場では技術提供・ライセンス収入を拡大
Moat

三層の技術資産で築く
競争優位

社内に3つの技術資産を蓄積し、大規模量産は外部設備を活用します。

01

知財基盤

  • IOPの基盤製法特許は東京都立大学が所有し、当社への実施権付与を協議中
  • 応用・量産に関する特許は当社が直接出願し、自社知財として確立
02

評価能力

  • 評価設備を整備し、主要な性能評価を自社で実施
  • 用途別の評価データと判定基準を蓄積し、品質評価を主導
  • 製造条件の確定と評価を自社設備内で一貫して行うため、量産パートナーが変わっても評価基準は当社に残る
03

非公開の製造ノウハウ

  • 材料・工程がポリオレフィン系と根本的に異なり、全工程に専門知見が必要
  • 発明者(技術顧問)の指導のもと研究開発を推進
  • 枚葉試作を自社で実施し、製造条件を自社に蓄積
  • 設計思想自体が独自ノウハウの基盤。特許化する範囲を見極め、重要な製法は非公開とし、模倣リスクを抑制

技術資産と量産設備の役割分担

INTERNAL

技術資産(社内)

実施権(協議中)・当社知財/評価データ・判定基準/製造ノウハウ

+ EXTERNAL

大規模量産設備(外部)

量産パートナーの設備

= RESULT

技術資産を守りながら、外部設備で量産

設備投資を抑え、技術開発・評価・市場開拓に経営資源を集中
Roadmap

事業ロードマップ

量産化は3段階で進めます。①自社試作研究所での枚葉サンプル作製と製造ノウハウの確定、②サンプルワークの開始、③パートナー企業での量産化。①②は自社を中心とする技術体制で担い、③以降は量産パートナーを技術面で支援します。

2026事業基盤の確立
  • 会社設立完了
  • 第一次資金調達を計画
  • 試作・評価拠点の選定
  • 資金調達後、枚葉設備を発注
  • 技術リーダー採用開始
2027シートサンプル
  • シートサンプル提供開始
  • ロール設備の設計・発注
  • 量産パートナー選定・契約協議
  • 用途別評価・共同研究を開始
2028ロールサンプル
  • ロールサンプル提供開始
  • 先行3分野用の小規模生産ラインの準備・発注
  • 顧客別仕様の検証
2029初期生産・販売
  • 先行3分野用の小規模生産・販売を開始
  • 用途別にパートナー企業へ技術提供を開始
2030〜量産を本格化
  • パートナー企業による量産開始を目指す
  • 当社は技術提供・ライセンスで収益化
  • 顧客評価の完了に応じて対象用途を拡大

製造・量産の役割分担

  • 自社設備:サンプル・先行3分野用のパイロット/小規模ラインに限定
  • 量産:EV・ESS等は、設備適合性を確認したパートナー企業で量産。当社はOEM・技術提供と仕様調整・データ測定で支援
  • ポリイミド微多孔薄膜の連続製造プロセスは前例がないため、初期段階から専任エンジニアを配置。蓄積した量産プロセス構想と設備ノウハウを、パートナー企業への技術提供に活用する計画です
Financials

資金計画と成長加速

エクイティ5億円で事業の基盤を構築し、NEDO補助金で用途拡大と量産移行を加速します。

STEP 1

自社製造・評価を開始できる基盤を構築

5億円(計画)J-KISS 2.5億円+A種優先株式 2.5億円
試作・評価基盤› サンプル供給› 顧客評価› 量産移行判断

資金使途

設備投資3億円
研究開発・知財1億円
人材・運転資金1億円
STEP 2

NEDO DTSU補助金(申請予定)

上限3億円 〜 増額時5億円
制度
STS(前期)/事業期間 1.5年〜2年目安
上限金額
3億円、一定の条件で5億円
増額要件
連携先の関心表明書または海外技術実証計画
要件
対象費用1/3以上の出資+パートナーVC等の候補が必要
採択時
用途拡大とパートナー企業の量産移行を加速

※ 制度要件は公募回により変更される可能性があります。制度条件はNEDO第10回公募資料(2026年7月版)を参照。

エクイティ5億円で顧客評価・初期販売の基盤を構築 ― 補助金採択で用途拡大と量産移行を加速

5億円の資金使途と投資後の到達点

自社製造・評価・顧客供給の基盤を整え、初期販売とOEM量産移行につなげます。

投資領域具体的な資金使途投資によって実現する成果
自社製造・評価基盤
3億円(60%)
試作・セル評価設備の導入
枚葉塗工設備、セル作製・評価装置、ドライルーム等を整備
自社設備で作ったサンプル・検証データを顧客に提供。仕様調整・試作・セル評価を自社で反復し、顧客との共同評価を開始
研究開発・知財
1億円(20%)
用途別研究開発・知財形成
性能評価、製造条件の確立、周辺特許の出願
採用判断に必要な性能根拠と知財を形成。用途別データを蓄積し、技術の優位性を明確化して周辺特許を出願
技術人材・事業運営
1億円(20%)
中核人材の採用・事業運営
技術・知財・事業開発人材の採用と運転資金
量産移行を担う中核チームを構築。製造条件を形式知化し、量産に向けたパートナーへの技術移転を推進

※ 金額・内訳は計画値です。設備仕様・導入規模は見積取得後に確定します。

Capital Policy

資本構成と
ガバナンス方針

段階調達と投資家保護を両立する資本設計案です。

12.5億円Pre-Money(増資前想定評価額)
5億円調達額(J-KISS 2.5+優先株式 2.5)
17.5億円Post-Money(調達後)
33.2%希薄化率(SOプール込み)

株式数および持分比率の内訳(試算)

株主・区分株式の種類株式数投資額持分比率
創業者・経営陣普通株式1,000,000株―66.8%
外部投資家(J-KISS転換分)A種優先株式200,000株2.5億円13.4%
外部投資家(Series A新規)A種優先株式200,000株2.5億円13.4%
SO(ストックオプション)新株予約権96,000株―6.4%
合計―1,496,000株5億円100.0%

※ 株式数・持分比率は全希薄化後ベース。1株当たり発行価額1,250円(増資前評価額12.5億円÷既存株式1,000,000株)。
※ Post-Money 17.5億円はSOプールを除く。SO込み参考時価総額は18.7億円。

資本政策の基本方針

01

経営の安定性

創業者が全希薄化後も66.8%を保持し、中長期的な研究開発・事業化における迅速な意思決定を担保します。

02

人材獲得競争力

将来のCxO候補・トップエンジニア向けに、SOプール6.4%を事前に確保します。

03

投資家保護

残余財産分配・希薄化防止等の条件を投資家と協議し、権利設計によって投資家保護と成長投資を両立します。

希薄化をSO込み33.2%に抑制 ― 投資家保護と意思決定のスピードを両立
Milestones

資金調達と
事業マイルストーン

IOP性能の実証によって企業価値向上の根拠を構築し、GI基金等の次段階助成金の獲得にも取り組みます。

2026〜2027 / 資金調達

エクイティ調達

5億円
目的
枚葉試作・評価基盤を整え、顧客評価を開始
MS
周辺特許出願、シートサンプル提供開始、用途別評価、枚葉設備の発注
2028〜2029 / 小規模生産

NEDO DTSU補助金の申請・採択を目指す

3〜5億円
目的
ロール試作から先行3分野の小規模生産へ移行
MS
共同研究の契約、先行3分野用セパレータの販売開始、技術提供
2030〜 / 量産期

技術提供・ライセンス収益

目的
パートナー量産を開始し、技術提供・ライセンスで収益化
MS
量産で売上を確立し、技術提供・ライセンス収益を拡大。IPO等の選択肢を検討

※ 時期・金額は計画値であり、条件確定後に更新します。※ MS:マイルストーン ※ GI基金:グリーンイノベーション基金

投資家パートナーシップ

民間出資で事業基盤を構築し、DTSU申請要件の充足を目指します。

STEP 01エクイティ調達(計画)VC・CVC・事業会社による出資(VC・CVCの出資は必須)
STEP 02所定の出資要件を充足1/3以上を所定期間内に出資/パートナーVC候補を設定
STEP 03NEDO DTSU申請を目指す申請予定・非希薄化資金
FOR VC

資本効率とExit選択肢

  • J-KISS・A種優先株式の想定条件を明示
  • 補助金活用(採択時)による資本効率の向上
  • IPO・M&Aを含む複数のExitを検討
FOR CVC

共同開発と供給連携

  • IOPセパレータの用途別仕様・評価基準を共同で確立
  • 共同評価から供給・量産連携へ展開
  • 戦略出資・共同開発・供給契約を検討
エクイティ調達により事業基盤を構築 ― 補助金採択時は用途拡大と量産準備を加速
Appendix

参考資料

ESS向けTCO試算(前提条件に基づく参考値)

前提:ESS総電力量 1MWh/使用期間 30年/通常セル寿命 15年/IOP使用セル寿命 30年

項目通常LIBIOP使用LIB
初期導入費用4,500万円4,554万円
電池交換回数(30年間)1回0回(交換不要)
15年後交換費用2,490万円(電池+PCS)615万円(PCSのみ)
30年間 TCO6,990万円5,169万円
IOPセパレータの導入により、ESS 30年稼働でTCO 26%削減(1,821万円の削減効果)

※ IOPセパレータ使用時はセル寿命30年のためバッテリー交換不要(PCS交換のみ)。
※ IOPセパレータのコスト増分(54万円)は初期導入費用に反映済み(社内試算)。
※ IOPのセル寿命は保守的に通常比2倍(30年)として試算。

IOPセパレータ 採用評価の流れ

用途ごとに、セル評価 → パック評価 → 実機評価の順で1〜4年程度の評価を想定しています。

用途セル評価パック評価実機評価
ドローン
最初のターゲット
高C連続放電高Cサイクル実機搭載
電動工具
最初のターゲット
大電流放電落下、振動急速充電耐久
データセンター短期間高出力特性、高SOC寿命キャビネット安全性パイロット評価
ESS(グリッド)初期特性、過充電・短絡挙動伝播試験(延焼性)、排気・検知・抑制設計実運用SOCでの劣化状況把握、異常検知ロジックの見直し
EV(高負荷)初期特性、簡易安全性急速充電耐久性・高温保存特性、低温出力特性・安全性試験車両相当耐久性・BMS制御再設定、高SOC高温保存劣化特性

※ ドローン・電動工具は短期評価を想定。期間は社内想定であり、顧客・用途・規格により変動します。農業機械は顧客要求の確認後に評価工程・期間を設定します。

IOP市場導入までの流れ

PHASE 01製造プロセス設計プロセス検討・設備導入
PHASE 02シートサンプル供給リサーチコーター
PHASE 03ロールサンプル供給単能機
PHASE 04量産品供給連続設備を導入。各用途パック・実機実装用の販売も含む

※ 各用途でセル基本設計・量産品確認を経て、順次量産へ移行します。期間は社内想定であり、顧客・用途・規格により変動します。農業機械は顧客要求の確認後に評価工程・期間を設定します。

Company Profile

会社概要

商号セパレーターテックジャパン株式会社
英文名Separator Tech Japan Co., Ltd.
所在地〒105-0004
東京都港区新橋五丁目8番3号 代市ビル2階
代表取締役谷口 雅之
設立2026年8月18日
資本金1,000万円
事業内容リチウムイオン電池用セパレータ及び関連部材の研究・開発・製造・販売
分離膜・機能性シート等の膜材料の研究・開発・製造・販売
高分子・無機・複合材料の研究・開発・製造
試験、分析、評価、検査及び品質管理業務の受託並びにコンサルティング
代表取締役 谷口 雅之
代表取締役

谷口 雅之

1991年より独立系FPとして実践的なコンサルティングを多数手掛け、投資信託運用会社の社長として日本初となる不動産ファンドのREITを設立。現在、三倉屋商事(株)などの代表取締役として、海外投資家向けインバウンド仲介やトランクルーム運営を展開。IT事業では「eトランク」「バイク庫」「日本養成カレッジ」等の多様なポータルサイトを運営。香港、スリランカ、ミャンマー等での海外ビジネス経験も豊富。当社にて代表取締役として財務・資金調達・事業化の実務を統括。

最高技術顧問 金村 聖志
最高技術顧問/IOPセパレータ発明者

金村 聖志

京都大学大学院工学研究科工業化学専攻博士後期課程中途退学。博士(工学・京都大学)。京都大学工学部准教授、東京都立大学准教授を経て、2002年4月東京都立大学大学院工学研究科応用化学専攻教授に就任。IOPセパレータの開発者。大学客員教授、NEDOの審査委員などを歴任。2021年4月、国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)フェローに就任。2023年10月、革新的GX技術創出事業(GteX)統合チームリーダーに就任。

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